分母の有理化
分母の有理化
分母に無理数が含まれている場合、分母と分子に同じ数をかけて、分母を有理数にすることがあります。これを分母の有理化と言います。
・ポイント
- 分母が\(\sqrt{k^2a}=k\sqrt{a}\)の形なら\(\sqrt{a}\)をかける。
- \((\sqrt{a}+\sqrt{b})(\sqrt{a}+\sqrt{b})=a-b\)を利用する。
例)
- \(\frac{4}{3\sqrt{8}}\)を有理化せよ。
\(\frac{4}{3\sqrt{8}}=\frac{4}{6\sqrt{2}}\)
分母と分子に\(\sqrt{2}\)をかけて
\((与式)=\frac{4\sqrt{2}}{12}=\frac{\sqrt{2}}{3}\)
- \(\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}}\)を有理化せよ。
分母の\(\sqrt{3}-\sqrt{2}\)に注目して\((\sqrt{a}+\sqrt{b})(\sqrt{a}+\sqrt{b})=a-b\)を利用すると
\(\frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}} = \frac{1}{\sqrt{3}-\sqrt{2}} \times \frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{\sqrt{3}+\sqrt{2}} = \frac{\sqrt{3}+\sqrt{2}}{3-2} = \sqrt{3}+\sqrt{2}\)
分母を有理化する意味
分母を有理化する意味は式を見やすくしたり、次の計算を楽にするという意味があります。つまり有理化は計算を楽にする武器の一つです。なので、必ずしも有理化する必要はないし、答えを有理化していなくても誤りではありません。また、有理化しない方が計算が楽な場合もあります。大事なのは、有理化した方が計算が楽になるかどうか考えられるかです。問題をよく見て考え、有理化するべきか判断していきましょう。